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2016.04.14 新美南吉
新美南吉は「ごんぎつね」や「手ぶくろを買いに」などで有名な児童文学作家ですが、童話だけでなく詩も素敵なものがたくさんあります。


新美南吉詩集 (ハルキ文庫)
新美南吉詩集 (ハルキ文庫)

お気に入りの一冊。時々朗読してます。


「デージイ」

小さいデージイが
咲いたのは
小さいひなたの
小さいはたけ
それは小さい花なので
小さい蜂と
小さい風が
お祝ひに来てゐる
小さい南京玉も
そこらにちかちかしてる
わたしはそこを通るとき
小さい彼等の
小さい仕合せを
邪ましないやう
そつと見て通る


「朝は」

朝は影が長いので
少女の頭が
私の足元にとゞく
朝風はやさしいので
髪の一房が
私の足元でうごく
――好きな少女の朝の影
私はその影をふまないで
朝露の真珠にふちどらせ
ぢつと見てゐる


「デージイ」に出てくる南京玉というのは、陶製やガラス製の小さな玉。ビーズのことですね。
かわいくてやさしい詩です。
かといって、ほっとするような幸せな詩ばかりというわけではなく、もの寂しいような悲しい印象を受ける詩も多々あり。
童話作家らしいと思えるものもあれば、「カタカナ幻想」のようなシュールレアリズムっぽいものもあるし。

上の二編を朗読しました「デージイ/朝は


私の好きな詩人は短命な人が多いなあ。
新美南吉→29歳
八木重吉→29歳
立原道造→24歳
みなさん結核でお亡くなりに。

次回ももう少し新美南吉の詩を。
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