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シンデレラといえば、一般的によく知られているのがシャルル・ペローの作品。グリム兄弟版もありますが、こちらにはカボチャの馬車は出てこないし、12時になったら魔法が解けるわけでもない。そしてびっくりするくらい行動的でしたたかな少女に描かれています。

今回はペローのシンデレラの翻訳&翻案作品をご紹介。
青空文庫では、グリムを含めると四つのシンデレラのお話を読むことが出来るんですよ。

サンドリヨン(灰だらけ姫)-またの名「ガラスのうわぐつ」- シャルル・ペロー
シンデレラ 水谷まさる
シンデレラ -ガラスのくつのものがたり- アンドルー・ラング
アッシェンプッテル -灰かぶり姫のものがたり- グリム兄弟

まずそれぞれの名前ですが、「シンデレラ」(英語)「サンドリヨン」(フランス語)「アッシェンプッテル」(ドイツ語)で、和訳すると「灰だらけ姫」とか「灰かぶり姫」なのですね。
水谷まさる版では「燃えがら姫」となっています。

水谷まさるは童謡、童話作家です。
他のシンデレラにはない冒頭が特に目を惹きました。
母親の愛に飢えたシンデレラが、新しいお母さんが来るというのでうれしくてしょうがないという描写がかわいらしく、後の不幸に対する同情心をさらに煽っています(笑)
『…思わず涙を落しそうになりましたが、たたんでいる服に落したら大変だと思って、あわてて手の甲でこすりました。』なんていう細かい描写もいいですね。

アンドルー・ラングは民俗学者、作家、編集者です。
特に私が目を惹かれた部分は、『シンデレラは灰だらけで、きたなくみえたかもしれませんが、ほんとうの顔は姉たちより百ばいもりりしかったのです。』
りりしかった、という表現はちょっと意外ですね。それから
『…じつは、シンデレラはとてもセンスがよくて、ふたりのきる服をいつもアドバイスしたり、あたまをきれいにかざったりしていたのです。だからふたりの姉は、こぞってシンデレラをよびました。』
シンデレラはファッションセンスが良かったようですwそして。
『…シンデレラさえやらなければ、ふたりのあたまはへんてこりんになってしまうのに。でもシンデレラはやさしい子だったので、ふたりのあたまをかんぺきにしあげました。』
かんぺきにw

結末としては、ガラスの靴を履いたとき、もう片方の靴を自分で持っていたシンデレラですが、ペロー版では『かくしの中から、もう片かたの上ぐつを出して見せました。』とあります。かくしって…戸棚かなにかでしょうか。
ラング版ではなんと、『ポケットからもうかたほうのガラスのくつをとりだして、じぶんの足にはめたからです。』とあります。準備万端だったようです。
水谷版は『屋根裏の戸棚から、もう一つのガラスの靴をとり出して来て、片方の足にはきました。』うーん奥ゆかしいです(笑)

こうして比較してみると、それぞれの表現の違いがおもしろいですね。
そして思った以上にシンデレラはしたたかな娘だったということです。

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